物語
「すべてが君しだい」
生まれたとき
なにもわからなかった。
「ひとり」だってことも
知らなかった。
だけど
よく晴れた空が
「行っていいよ」
「飛んでもいいよ」
って言うから
どこに行きたいのかも
どうやったら飛べるのかも
わからないんだけど
体を震わせたら
背中に【なにか】あって
これなに?って
空に聞こうと思ったら
あたまの先から
なにか出た。
どこに行けばいい?
どうやって飛べばいい?
それに、ねぇ、飛んだ方がいいの?
空は
教えてくれなくて
でも、でも、
「誰かに会えるよ」
「誰かが君を待ってる」
って
言うから
なんだか、わかった。
ああ、
今のぼくは、「ひとり」なのか。
会ったことがないから
わからないけど
「誰か」に会えるのは
きっと、嬉しいことだね?
空は
「行っていいよ」
「飛んでもいいよ」
って、ずっと言ってる。
「誰かに会える」
「誰かが待ってる」って。
あのさ、
あのさ、
あのさ、
ぼくは行くよ。
みててね?
飛び方なんか知らないけど、飛ぶよ。
みててよ?
そう決めて
ぶんって
体を震わせたら
「大丈夫。みてるから」
って
確かにそう、聞こえたんだ。
<販売情報>
「すべてが君しだい」 ~1歩踏み出したい方へ。
・水彩画
・サイズ:縦26cm・横32cm(額の外側のサイズ)
・制作日:20150123
・価格 :40,000円
・送料 全国一律1500円
<原画のご購入>
こちらのフォームからお申し込みください。
2015-01-23 | Posted in 物語 | Comments Closed